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女性が働きやすい会社の特徴とは?
「東京都女性活躍推進大賞」からみる将来の働き方

「女性がキャリアアップを目指せる会社で働きたい!」
「結婚、出産後の働きやすさが気になる!」

学生の皆さんが就職活動を始めるにあたって、入社後、将来的にも働きやすい会社であるか、とても気になりますよね。
国内の現状は、20年前と比べると結婚・出産後も働き続ける女性が増えてきていることがわかります。

▼共働き世帯数は14万世帯以上増加!

▼第一子出産後も働いている女性は53.1%

とはいえ、約半数の方が出産後退職するなど、依然として女性が活躍できる環境が整っているとは言い難い状況です。

『東京都女性活躍推進大賞』とは?

この状況を変えるべく、東京都が実施しているのが『東京都女性活躍推進大賞』 。2014年に創設されて以来、女性の活躍を推進している企業等に賞を贈呈しています。
でも「“女性が活躍できる企業”って具体的にどういうこと?」
そんな疑問を、受賞した企業に勤める先輩に詳しく聞いてみました!

『東京都女性活躍推進大賞』に選ばれた企業で働く女性にインタビュー!

男性社員中心から、女性の視点を生かしたものづくりへ。
結婚・出産を経験しながら働く女性職人も誕生。

株式会社小宮商店

\事業内容/

日本の織物を使った職人による手作り洋傘の製作・卸売り・販売

\受賞理由/

職人の高齢化により、後継者確保の課題に直面していたが、時代に合わせ販路を広げる中で、女性職人が誕生。結婚・出産・子育てを経験しながら仕事を続けるための制度を整え、女性活躍推進に取り組んだことで、男女比が逆転するまでに女性従業員が増加。女性視点の商品企画も進み、売上拡大にも寄与している。

教えてくれるのはこの人!

伊丹小百合さん

伊丹小百合さん

2014年入社。小宮商店社員としては初の女性職人となる。現在妊娠中で、3月末から産前産後休暇を取得。その後、育児休業を経て、職人として職場復帰の予定。

ーー現在までのお仕事について教えてください。

「私は小宮商店社員としては初の女性職人なんですが、入社当時から技術習得のための環境を整備していただいて、約1年の見習い期間を経て無事に職人になれました。今年4年目で、今は傘を作るだけでなく、後継者育成にも力を入れています」

ーー軽くて持ちやすい傘など女性視点の商品も増えて、購買層も拡大しているとか。

「先輩の女性正社員が主導となって商品企画を行っています。年齢層の高い男性社員の方だけが企画していた時は機能性重視の傘が多かったんですが、女性が入って商品企画をするようになってからは、デザイン性にも優れた傘が多くなりました。

新しい傘を企画する時に私たち職人にも確認してくれたり、私たちが作っているなかで気づいたことを販売スタッフなどに伝えたりとコミュニケーションが活発で、情報共有がしやすいのも働きやすさにつながっていると思います」

ーー男女比が逆転するほど女性社員が増えているそうですね。

「会社のホームページで私が作業をしている写真を載せていただいたこともあって、職人を目指す女性の応募が増えたようです。販売スタッフなども、女性のほうが多くなっていますね。女性が増えたことで産休育休の制度が整って、女性が長く働き続けられるという安心感が持てるようになりました」

ーー伊丹さんは現在妊娠中ということですが、働きやすさを実感する部分はありますか?

「妊娠中は体調が悪くなることもありますが、去年からコロナ禍になったこともあり、テレワークが可能になったことで働きやすくなったなと思います。傘を作る材料を家に送ることも可能なので、自分の家にミシンと十分なスペースがあれば作業することができるんですよ。

有休はもともと取りやすくて、自分のタイミングで休みを取って旅行に行くことが可能です。ライフ・ワーク・バランスがとれて、働きやすいと思います」

ーーでは最後に、将来像について教えてください。

「さらなる技術取得を目指しながら、自分から商品企画を提案して新しい傘に挑戦できたらいいなと思っています。さらにイベント参加にも取り組んで、職人が作る傘の魅力をもっと広めていけたらいいなと思います」

ICT化を進めたことで生産性の向上を実現。
仕事時間をスリム化することで女性も働きやすい環境へ。

コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社

\事業内容/

清涼飲料水の製造、加工及び販売

\受賞理由/

コカ・コーライーストジャパン株式会社とコカ・コーラウエスト株式会社の統合により、‘17年4月にコカ・コーラ ボトラーズジャパンが誕生。男性中心の営業スタイルなど統合前の企業文化や価値観が残る中、企業文化を一新し、ダイバーシティ&インクルージョンを推進。スマートフォンやタブレットを活用した業務のICT化による生産性向上や、男性の家事・育児参画の意識を醸成するなど男女ともに働きやすい環境作りをトップ主導で行い、設立から約3年という短期間で全社的に職場環境整備を加速させた。

教えてくれるのはこの人!

森田瑞夏さん

森田瑞夏さん

2013年入社。以来、東京の繁華街を担当する営業職として活躍し、今年1月に担当課長へ昇進。出産と育児休暇を経て、現在は子育てと営業職の仕事を両立。


ーー現在までのお仕事について教えてください。

「入社した時から東京エリアの営業を担当しています。‘17年から10ヶ月ほど産休・育休を取得したあとも営業職に復帰し、今年からは部下を持たないプレイングマネージャーとして管理職というものを学んでいるところです」

ーー合併後、働きやすさの変化は感じていますか?

「まず、ICT化が進んで仕事が効率化されました。営業部にタブレットが導入され、アプリケーションで1日の訪問スケジュールや顧客情報などの管理ができるようになったので、ルートの無駄が省けています。同時に直行直帰の推進もあり、その分お得意さまにお会いする時間が増えたことも実感しています。事務作業もすごくスマート化されましたね。

私が所属する支店では、女性が産休後に営業職に戻る前例がなかったので、子育てをしながら営業職を続けることができるのか不安がありましたが、業務が効率化されたことで時短勤務を取りながらも成果を出すことができました。」

ーー女性の働きやすさという視点ではいかがですか?

「私が入社した頃に比べて、性別関係なくチャレンジできる社風に変わりました。女性のキャリアアップのロールモデルを示してくれる方が増えて、働き方の選択肢が増えたなと感じています。」

ーー仕事と育児を両立するための環境も整っていると感じますか?

「今は男女ともに育児休暇取得が推進されていますし、ベビーシッターの費用補助などの制度もあり、こういった取組に関して社内での認知度も上がっている印象です。

仕事と育児が両立できているのは、社内における周囲の理解や制度拡充に加えて、もちろん、夫と育児や家事を分担していることが、何よりも大きいと思います。」

ーーコロナ禍での働き方の変化についてはいかがですか?

「コロナ禍以前よりタブレットやスマートフォンの導入は進んでいましたが、非対面が推奨されたことにより、社内情報共有ツールやリモート会議などが当たり前になってきたという印象ですね。実際、リモートでの会議や商談は増えています」

ーーでは最後に、将来像について教えてください。

「3年後には絶対に自分のチームを持ちたいと思っています。また、“限られた時間の中で、最大限の成果を出す”というのが私のモットーなので、そんな働き方を自分の中で模索したいですね。そしていつか、性別関係なく、ほかの社員の方のロールモデルとなり、周りにいい影響を与えられるようになりたいと思っています」

充実した制度&制度を利用しやすい社風によって
女性管理職比率30%を達成!

明治安田生命相互保険会社

\事業内容/

生命保険の引受

\受賞理由/

2012年以降ダイバーシティ&インクルージョンを会社の経営戦略として位置づける中、従業員の約9割を女性が占めるにもかかわらず管理職比率が約4%に留まる状況を変革するため、2013年から女性の管理職や幅広い職務への登用を推進。
女性管理職登用に向けた研修を設けるなど、女性のキャリア形成支援に取り組んだことで「2020年に女性管理職比率30%」という目標を達成。男性の育休取得率は2020年度で100%と、職場全体の意識変革が進んでいる。

教えてくれるのはこの人!

平岡円さん

平岡円さん

2005年入社。キャリアチャレンジ制度※で営業所長を2年間経験するなど意欲的に仕事に取り組み、女性管理職登用研修にも参加。現在は、仕事と育児を両立しながら営業職員向けの教育を担当。

※キャリアチャレンジ制度・・・自ら希望する所属・職務へ挑戦できる制度

ーー現在までのお仕事について教えてください。

「福岡出身ですが、大阪で入社して、5年目に結婚したのをきっかけにIターン制度※を利用し東京に来ました。2011年に第一子を出産、復職後に時短勤務を利用し、その後2014年に第二子を出産しています。2016年には、主人は東京で勤務を続けたまま、私と当時4才と1才の子どもは福岡に行く、というスタイルで生活をし、2年間営業所長を務めました。現在は東京に戻り、本社で営業職員向けの教育を担当する5人のチームのリーダーをしています」

※Iターン制度・・・配偶者の転勤等で転居が必要となった場合に勤務地を変更できる制度

ーー女性キャリアの形成支援の取組が始まって以降、変化を感じますか?

「すごく変わったと思います。私が入社した頃は、女性は少し控えめに仕事をしていたように思いますが、今は男女変わらずにキャリアアップを目指せる環境になりました。女性管理職登用研修の制度もでき、その研修に私も参加したことで、視野を広げることができましたし、客観的に自分のキャリアを考えることができました」

ーー女性管理職登用の研修もあってか「2020年に女性管理職比率30%」という目標を達成されました。

「背中を押してくれる上司が多いことも達成できた理由の1つだと思います。私も、入社した時はキャリアアップをするつもりは全然なかったです(笑)。でもあたたかく見守り応援してくれる上司・同僚・後輩のおかげで、女性管理職登用研修に参加という一歩踏み出す勇気を持つことができ、今に至ります」

ーー男性の育休取得率が2020年度で100%というのも驚きの数字です。

「制度を利用できるかどうかは会社の態勢や周りの理解・雰囲気なども大切だと思っています。私の周りの男性職員は育休を取るのが当たり前という文化が見受けられます。
チームで仕事をしているので育休だけでなく年休含み、不在中はチームで支え合いながら業務をしているので、特に不安はないと思いますね。私の同期の男性職員は、今1年間の育休中ですよ」

ーー現在コロナ禍ですが、働き方に変化はありましたか?

「もともとテレワークの制度はありましたが、コロナ禍となり、会社全体で推奨されるようになりました。私の部署でもテレワーク勤務が増えていて、特に子育て中の方には仕事と両立しやすいと好評です。テレワークではコミュニケーションの取り方が大事だと思うので、私のチームではスカイプを使って密に情報連携をしています」

ーーでは最後に、将来像について教えてください。

「上司や先輩からアドバイスいただいたことや管理職登用研修で得た知識・経験を活かして次のステップをめざしつつ、後輩のみなさんの参考となるように自分らしく仕事と家庭の両立をしていきたいです。」

INFORMATION

女性活躍推進大賞について
詳細を見る

令和2年度東京都女性活躍推進大賞受賞者

受賞者名をクリックすると、受賞者の取組内容をご覧いただけます。

■ 大賞受賞者
<事業者部門>
【産業分野】
株式会社 小宮商店コカ・コーラ ボトラーズジャパン 株式会社明治安田生命保険 相互会社
【医療・福祉分野】 社会福祉法人 多摩棕櫚亭協会
【教育分野】 学校法人 日本女子大学東邦大学

<地域部門>
社会福祉法人 ダビデ会 昭島ナオミ保育園

■ 優秀賞受賞者
<事業者部門>
【医療・福祉分野】
社会福祉法人 まちだ育成会

<地域部門>
江戸東京野菜プロジェクト

■ 特別賞受賞者
<事業者部門>
【産業分野】
株式会社 エグゼクティブ株式会社 横引シャッター

東京で輝く、自分らしく。

東京都では、「東京都女性活躍推進ロゴマーク」をシンボルとして女性活躍推進の気運醸成に取り組んでいます。

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