現在、弊社の社員178名中26名が女性で、そのうち21名がドライバーとして従事しています。弊社は食品配送を担っており、定期ルートの配送割合が多いです。そのため規則正しい勤務が可能となり、他社と比較して女性ドライバーの割合が高い状況にあります。
建材等を扱う配送の場合は積荷やルートが毎回変更する可能性もあり、女性が担当するにはハードルが高いかもしれません。このようにトラック業界の場合は、積荷の種類等によって女性では対応が難しいものもありますが、工夫次第で女性でも対応可能な分野は十分あります。
近年トラック輸送は、男女の区別なく就業できる仕事になりつつあります。以前は長時間労働、肉体労働で男性の職場というイメージがありましたが、仕事の質という点で考えれば女性の方が丁寧な作業をしてくれますので、今後も積極的に女性ドライバーを採用したいと考えています。
作業効率という点でも、荷物の積み下ろしの際、男性の方が一度に多くの荷物を運搬できるので一見効率がいいように見えますが、無理して一度に多くを運搬しようとするあまり失敗することもあり、また、輸送中に渋滞に遭う可能性も考えれば、少ない分量を丁寧に積み下ろしする女性と効率面で大差はありません。
現在、社内に子育て中の女性社員はいますが、育児休暇を取得した社員はこれまでいません。一旦退社して、子育てが落ち着いてから戻ってくる形が一般的です。ルート配送を日々行うためには時短勤務での対応は難しく、また、育児休暇を取得した社員の代わりに穴埋めをする人材の確保が必然だからです。
それらに対応するには、料金体制の見直し等業界全体の改革が必要だと感じています。ですが、育児休暇の取得に関していえば、事前にある程度予定の立てられることでもあり、今後対応策を検討したいと考えています。
まずは、トイレ等の設備面の改善が必要だと感じています。弊社だけの問題であればすぐに改善できますが、それでは問題解決になりません。女性が参入しやすい環境整備を業界全体で考えなければいけない時期にきていると思います。
これまでの運送業は、長時間労働、汚い、給料が安いというような悪いイメージがありましたが、今後はそのイメージを払拭する必要性を感じています。是非多くの人材に就業していただき、特に女性にはトラガールとして活躍していただきたいと思っています。そのためには、時短勤務や体力がなくても対応できる設備、子育てと両立した働き方等、さまざまな働き方を選べる業界にしていかなければいけないと思っています。
物流とは人々の生活を根底から支えているライフラインであり、その一端を担えることがこの仕事に従事している者の誇りだと感じています。
例えば、ある商品が消費者の手に届くまでには、畑から工場へ、工場から倉庫へ、倉庫から配送センターへ、配送センターから店舗へ、そして消費者の手に届きます。その一連の流れを担っているのが物流なのです。
近年物流の業界でも女性の活躍の場は徐々に広がっていますので、興味のある方は是非チャレンジしてください。