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女性が輝くTOKYO懇話会

会場からの質疑応答

Q 現在育休中だが、社内に育児をしながらマネージメント職にいる人がいない。マネージメントを目指していきたいと思った時のロールモデルの見つけ方を知りたい。

(山下氏)

○私も2回育児休業を取得し、復職した。ロールモデルは1人に決めないようにした。子育ての体制や、自分がやりたいキャリアデザインは1人ひとり違うため、誰かを目指すとその人との比較になってしまう。社内だけではなく社外でも、いろいろな方の例を見て、いいとこ取りをしながら、自分らしい両立のイメージをつくっていくといいと思う。

(星野氏)

○いろんな組織で「初めての女性」と言われるケースがまだまだ多い時代なので、自分でいろいろなパターンを創出し、自分自身がロールモデルになってほしい。

○決して男性と同じように働こうと思わないこと。ダイバーシティとは、多様な働き方を認める社会が競争力を持つということなので、自分の働き方を組織の中でやってみせることで、そういう働き方もあるんだと、女性だけでなく、男性も目を見張ることになるかもしれない。

Q 女性だから就職や昇進において不利だと思ったことは?

(星野氏)

○昔は圧倒的に不利だったが、少なくとも日産自動車では女性を増やそうとしており、昇格試験において、もし評価が同じなら女性を優先している。今はむしろ女性の方が有利な気がする。

○採用についても事務系は女性の方が多い。理系ももっと採用したいが、我々が必要とする機械・電気工学系は、日本では女性が数パーセントしかいない。その中でも日産自動車では外国人も合わせて15パーセントを目標に女性を採用している。

(山下氏)

○P&Gでは、性別などに関係なく仕事の成果で評価をする明確な評価基準があるため、女性だから不利ということは一切ない。

○就職活動で「女性ならではの視点を活かして欲しい」などと言われることに違和感を覚えるという女子学生の話を聞いたことがある。「女性だから」と一括りにされると、差別化されている状況になり、一人ひとりの価値観や経験が発揮されづらい。個人の経験や才能を発揮でき、認めてくれる場所を選ぶことも選択肢になると思う。

Q 入社後2年で女性の昇進意欲が下がるという調査結果を見た。要因と対策について聞きたい。

(星野氏)

○日産自動車でも同じ状況かは不明。現状マネージャー以上は圧倒的に男性が多いので、女性がその働き方を見て、あんな風には働きたくないと感じてこの結果になっているのであれば、先ほどもお伝えしたとおり、男性と同じように働く必要はない。女性こそが日本人の働き方を変えてくれるという期待もある。

○男性マネージャーの人たちは、自分たちは大変だとか言うかもしれないが、自分のあとを追ってくる優秀な人から自分のポジションを守るために言っているくらいに思った方がいい。じゃあ代わりましょうかと言ったら代わってくれと言う人は絶対いない。つまり、大変なこと以上にいいことが必ずあるということ。昇進すると見える景色が違ってくる。昇進のチャンスが目の前にあるなら必ずそれを取りに行くことが一番楽しいキャリアだと思う。

(山下氏)

○P&Gでは、他企業や行政の管理職向けにインクルージョンスキルのトレーニングを提供しているが、多くの企業の人事担当から、多様性の推進・活用は一部の人格者しかできないものだと思っていたという声を聞く。管理職も、多様な人たちを理解して受け入れて生かすにはどうしたらよいかが分からないということも多い。女性を生かし切れていない上司のスキルの問題も併せて考えていくべき。

○社内で上司に対する満足度調査をしたところ、男性と女性1人ずつ部下がいるある課長級の男性社員について、男性の部下は非常に満足、女性の部下は不満という回答があった。女性の部下に聞いたところ、結婚・出産・介護などのライフイベントが起こり、短いスパンでキャリアプランを考え、また考え直すということを繰り返さざるを得ないが、上司は長いスパンの話しかしてくれないという不満を感じていたことが判明した。部下のおかれている状況は一人ひとり異なる。ライフプランとキャリアプランを合わせてヒアリングし、一緒に検討することで、その女性の部下の満足度も上がった。
なぜ女性の昇進意欲が下がっているのかを考え、女性を活用できる環境があるかを見ていかなければならない。

(小池都知事)

○女性の先輩方がすごく苦労しているのばかり見ていると、管理職はやめておこうとなるだろうと思う。先ほどのロールモデルになるという話についても、頑張りすぎる必要はない。ただ、ぜひいい例をつくるような、少しの努力をしていただきたい。自分らしくやっていただければと思う。

○今が一番の過渡期だと思う。2025年になると、東京都も人口が減少していく。さらには、第一次ベビーブーマーが後期高齢者入りする。日本社会が大きく変わっていく中で、今、女性がいきいきと輝き、子育てもしながら仕事ができる状況をつくらなければ、あのときにやっていれば間に合ったのにと思う時代が今後来るのではないかと思う。今が勝負時。東京というメガシティの中でも、子育てもし、仕事でも活躍できるような、いきいきと輝く女性のモデルケースがあちこちで見られるように応援していきたい。昇進しなくてもいいという女性もいると思うが、女性の力を活かすことで、さらに社会が成熟すると考える。

会場の様子

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